男子フリー

1 Evgeni PLUSHENKO RUS
162.53 80.23 82.30 8.25 7.96 8.29 8.29 8.36 0.00 #24
2 Stephane LAMBIEL SUI
154.14 77.22 76.92 7.71 7.50 7.71 7.75 7.79 0.00 #20
3 Brian JOUBERT FRA
145.10 68.96 77.14 7.82 7.54 7.68 7.71 7.82 1.00 #22
4 Ilia KLIMKIN RUS 1
33.32 65.80 67.52 7.04 6.50 6.79 6.68 6.75 0.00 #14
5 Frederic DAMBIER FRA
128.95 60.47 69.48 7.11 6.71 6.89 6.96 7.07 1.00 #19


どこで区切ろうか迷った。
それぐらい、微妙に拮抗していた。男子フリー。


プルシェンコ
オープニングジャンプは4トゥ単独。少々シェーキーですが、これくらいなら片目つぶってもできるわってくらい貫禄の着氷。
で、いつもはここでコンボにしてくるんですが、今日は次の3アクセルの後に3トゥ2ループ
アクセルからのコンボってすごく難しいのに…。二回もつけてる…。
そこから3ルッツ、3アクセル、3ルッツ、3ルッツ2トゥ…と立て続けにジャンプ。
途中ボーナス入りの3サルコウを2回転にしてしまいましたが、文句のつけようのない出来。
トスカとは違う荒々しさを表現したゴッドファーザー
いささか前傾姿勢なのが気になりますが、もうどこぞの魔術師をつかまえて「何が世界一のステップか!」と喝をいれそうなスピードにのっているのにキチンと異なるエッジで刻んでいるステップ。手をばたつかせている。追っ手から逃げているのかな(おい)
体勢変化に足がビクともいわないスピン。彼にしてみればスピンレベル3なんてカンタンにとれてしまいます。
そしてお客さんにアピールも忘れない。
お客さんの大喝采を一身に受けて、リンクに大の字にねそべりました。(最終滑走だったので)
とまあ、中盤以降おもいっきりバテてましたが、これの完成形がみれる日を楽しみにしましょう。


ランビエール
もともとスピードのある曲調を得意とし、それに対応できるスケーティングには定評があるのですが…今日はイマイチ合わず。ちょっと緊張してた?
冒頭の3アクセルに成功!もしかしたらこれで気を緩めたのかもしれない、次の4トゥ3トゥはなんと3トゥのほうにミスが。もったいない。
あの(すこしカクカクいっていたけれど)くるくるターンからの3ループ、2アクセルに成功。
その後はプルともジュベとも違うアプローチの仕方のステップ、少し軽め?あっさり風味。
そこからスピン、体勢変化するシット、とても変わった形。
で、問題はスローパート。4回転は手をついてしまう。でも回転はOKな上、ボーナスがついていたので、なんとかなってこの位置なんだろうな。
その後の3フリップ3トゥは見事に決めていました。3ルッツは着氷でバランスを崩すも、無理くり後ろに1をつけて、その後に単独3サルコウがあるのだから、そこにつければいいんじゃないの…?どこかに単独ルッツはいってたかな?
そして季節は冬へ…ってステップでおもくそつまずいたーーーーー!!
二回も。二回も。
しかも二回目は手もつきました。このPGの見所が台無しです…。スピンうまくてよかったね、うん。
てな感じで、この出来でこの点数(なんとフリーでPB!4回転二度降りたからでしょうね)彼の銀も確定したっぽい。
それにしても、なんて波のある子なんでしょう。


ジュベール
変身する前のウルトラマン来た!
去年(ワールド含む)は不振が相次ぎ、ランビに抜かれてしまう始末、地元フランスで、元ユーロチャンプは燃える。
で、その曲がリバーダンス。あー、なんでかなあ。ちょっとモダンアレンジをしていますが、こういうのはもっと若い子が滑るものではないのか。
とかいってる間にファーストジャンプ、4トゥは着氷姿勢で足を開いて「え、彼そんなやわらかいんだ…」と場違いなことを思ってしまう変わったコケ方をしてしまいます。(まるでラテンダンスの終わりのポーズみたい)
それをひきずることなく、3フリップ3トゥに成功、3アクセルはステッピングアウトで後に2回転…これはトゥ?サルコウサルコウみたい(紙を見る)シークエンス。
単独ルッツ、ループは流石に決めて、スピンも回転が速いです。
そして例の小刻みステップ。リバーダンス。サーキュラーでそれを表現するのは尚のこと難しいですね。
となると、ランビに勝つにはジャンプを決めなくてはいけない…のに二度目の3アクセルはステッピングアウト。
3サルコウ、3ルッツ。最後のステップは仕方なくターンやロッカーターンを入れてる感じ。
モロゾフさんはさぞ難産だっただろうなあ。
後味はこちらのほうがよかったです、ランビエールのステップつまずきはいつぞやのワールドのように豪快でしたので。
ですが4トゥが一度しか入らず、3アクセルは両方ともミス…というわけでPCSではランビを上回るも3位になってしまいました。残念。
4トゥをコンボで入れるようになってくれば、メダル争いも読めなくなってくるんですが。



クリムキン@
そんなわけで、クリムキンが五輪ででることが決定しました。一安心。
曲はマトリックス(続編のほう)オープニングの3アクセル誰よりも大きく、回転が余裕で数えられる。
4トゥを入れるはずが3トゥになりますが、その後3フリップ、誰よりも美しいキャメルスピン、そして4トゥ!!!イエス!!
次の3サルコウ3トゥはトゥをエッジで降りてしまいステッピングアウトしますが、時計回りキャメル⇒反時計回りキャメル⇒反時計回りキャメルからシットしてアップライトに姿勢変化する3連続スピンを披露、そのまま2アクセル。
進化している…!!
3ループ、3サルコウ、そして出た変形イーグル。ヒールスピン。
彼はスピンはすべてキャメルから入っていました、おもしろいですね。
ただステップが単調というか「あ。これステップだったか」という最近のステップの難解さからみて呆気にとられちゃって、レベルが低いんでしょうけれど。
そんなところもとても彼らしい、美しいプログラムでした。(そうなの、クラシックみたいで、マトリックスっぽくなった)
だからPCS低いのか。ここでチカラを見せ付けておいて、五輪でPCSあげあげ作戦は成功みたい。


ダンビエ@
真ん中にハートマークの衣装、愛の天使がそこにいました。
で、クワドラブルサルコー!を飛ぶ。何この天使。
その後の3フリップ3トゥも素晴らしいです。何このレベルの高い大会。
…ですが、後のジャンプが全然きまらなかった。特にアクセル。
プロコキエフさんのロミジュリを踊る人は、最後必ず自害する。ダンビエ先生もそのひとり。
ってなかんじで、ハートに手をやったり、そのハートを送ったり、十分ロミオなムーブはしていたので、「お題」を表現しようという意識は一番高かったんじゃないかしら。それがたやすい「お題」ですけれど。
フリーではやっちゃったけれど、総合では4位にあいなりました。とりあえず一安心。


あとはバンデル。SPでのミスで全てがふっきれたみたい、4トゥに手をつきながらも成功!!彼は4を飛ばない人で、点数を稼ぐためにGPSは3-3-3とかに挑戦してたんですが…それも振るわず。おまけに何故今頃にして「カリブの海賊」なのか、か思ってました。すみません。LPでは3-3のコンボや3アクセルにもランディングに苦戦してましたが成功!ステップなどの多彩さはSPと変わらずお見事。終盤になるにつれスタミナがなくなってしまいましたが、このPGすきよ。がんばれ。

スタミナ切れといえばアルバン君、去年まではジュニアだったんですよね。おまけにいきなりの大きなシニア大会で最終グループ、すごいプレッシャーだったでしょう。曲はカウボーイ?なんだかバンジョーによる「マスター、テキーラ(バーボンでも可)ひとつ」な感じ。(どんなだ)クワドがない人ですし、3ルッツと中盤ボーナス入りの2アクセルコンボの転倒が響きフリーでは8位に。しかしどこかスタニック・ジャネット(このひと好き)を思わせる動き、表現方法は「本当に20ですか?」と疑うほど。そういう意味では、ジュベよりよく踊っていたかも。将来が楽しみです。

リンデマンもオープニングの4トゥが3になってあせったのか、3アクセルをふかすという事態に。彼はジャンパーとして名をはせていただけに、これにはびっくり。しかし、その後のスケーティングが美しいからこそできる片足のみでほとんどを滑りきるサーキュラーステップが1なのが残念でなりません。その後もジャンプ、スピンにキレがなく、シルビオとの差はそのまま…(彼もよくなかったんですよ?)ドイツはどっちが五輪にでるのー?

ドブリンはマスクドオブゾロなんですね。ナイス選曲。ですが彼もジャンプがよろしくなかった。何か連鎖反応でもおこってるのか、リンクが変わっているからなのか…。次世代の戦力図はスグかわってしまいますね。